UVの活用

 

UV(紫外線)の活用例を紹介します。まずはブラックライトです。ブラックライトを使った室内にいると白いワイシャツが光るのは誰もが経験したことがあると思います。現在、紙幣、健康保険証、運転免許証、パスポートなどの重要な証明書には偽造防止のために紫外線照射時に確認できるマークを含むものがあります。実際に多くの国が発行しているパスポートは、紫外線感度の高い蛍光物質含有のインクで偽造防止の細い線が書かれています。カラーコピーやプリンターではこれを再現できないので、偽造品を見分けるには最適です。

 

次は蛍光灯です。これも一般生活の中では必需品にまでなっていますが、蛍光灯は放電で発生するUV(紫外線)を蛍光体に当てて可視光線に変換する光源なのです。特に「蛍光灯」と呼ぶ場合は、蛍光管を用いた光源や照明器具を指すことが普通となっています。最も広く使われているのは、電極をガラス管内に置く内部電極型で、低圧水銀蒸気中のアーク放電による253.7nm線を使用しています。

 

又、紫外線を用いた害虫駆除装置もよく使われています。羽虫等の昆虫駆除に使用され、これは紫外線の誘虫灯によって虫を引き寄せ、付属装置の電気ショックで処理されます。

 

更には鉱物の解析でも活用されています。これは鉱物や宝石を調べたり、いろいろな含有物の検証を行う場合に使用され、これらの含有物は可視光でも確認できるのですが、UV(紫外線)を照射すると、長波長と短波長の紫外線では異なる蛍光を示すので、確認しやすくなるのです。

 

ちなみにこれらはUVによる蛍光を利用した紫外線蛍光色素です。UVランプは生物学研究所と医療施設で場所や道具の殺菌にも使用され、最近では消費者による「新鮮な」食品の要求によって、非加熱的な食品加工手法としても導入されつつあります。こうした活用方法がある中で、工業的に活用される事例も増えつつあります。